放射性物質が危険だと言う事ぐらいはみなさん百も承知だと思います。

しかし、放射性物質がなぜ危険なのか、
理由をきちんと知っている人は多くないと思いますので、ここでまとめておきます。

放射能とは、原子核が崩壊して放射線を出す能力の事です。

放射能の単位はベクレルで、
1ベクレルは1秒間に1個の原子核が崩壊する事を意味しています。

そして、この放射能を持つ物質が「放射性物質」と呼ばれていて、
代表的なものにウランプルトニウムのような核燃料物質があるのです。

放射性物質は極めて不安定である為、一定の確率で原子核崩壊を起こし、
放射線が放出されています。
この時に放出されているのが、α粒子、β粒子、γ線です。

 

人間がこのような放射線を浴びる事で、DNAの鎖が破壊されたり、
2本の鎖をつなぐ塩基が壊されたりする事があります。

これが放射線被曝で、
放射線被曝する事によって起こる人体への悪影響が、放射線障害です。

放射線障害には、数週間後ぐらいまでに出る急性放射線障害と、
数年、場合によっては、数十年後に出る慢性放射線障害があります。

急性の場合には、やけどや内臓などからの出血、痙攣、脱毛、目の水晶体混濁、
白血球減少、永久不妊などの障害が現れ、さらに多量の放射線を浴びた場合には、
死に至る事すらあるのです。

慢性の場合には、癌や白血病、白内障、胎児の障害、遺伝障害などが挙げられます。

ただ、これは放射線を浴びた人が、将来発症する可能性が高いと言うだけであり、
何十年後にこれらの症状を発病しても、放射線との因果関係を証明する事は難しいと言えます。